パイオニクス株式会社


パイオニクスとは



パイオニクスの役割電子部品・半導体とは?

私たちの生活に欠かせない電気製品
その便利さを実現する電子部品・半導体

電子部品とは、電子回路に使用する部品のことです。
電子回路に触れることがあまりない方でも、電気製品などの機械の中に入っている緑色の板(基板)の上に、黒い四角形をしたものや、小さな部品のようなものが乗っているのを見たことがあるかもしれませんね。

これらの電子部品・半導体は、それぞれどのような役割を持っているのでしょうか?
簡単にご説明いたします。

 

電子部品・半導体の役割は?エレクトロニクスって何?

半導体とは、その名の通り電気をよく通す「導体」と、電気を通さない「絶縁体」の中間の位置にある物質です。
特定の条件下で、電気を通したり、通しにくくしたりする伝導特性を持つ物質を指します。
そしてそれは、数多くの電子部品が持つ特徴の一つです。

電子部品・半導体の役割は
一般的には「電子部品=半導体」

一般的に言うところの電子部品と半導体はほぼイコールと考えて良いでしょう。 細かいことを言えば、電子部品は「能動部品」、「受動部品」、「機構部品」に分類でき、この中の「能動部品」が主に半導体に分類されています。

1.能動部品

能動部品は、入力部と出力部を持っており、与えられた指令によって特定の電力を出力する特徴があります。トランジスタ、ICやダイオードなどの部品がこれに当たります。

2.受動部品

受動部品は、電力を消費したり、放出したり、貯めたりする機能があります。
コンデンサや抵抗、コイルなどの部品がこれに当たります。

3.機構部品

機構部品には、スイッチやコネクタ、基板などがあります。
部品自体に電気的な機能はありませんが、例えばスイッチはON/OFFによって電気信号を遮断・通過させ、コネクタはケーブルと基板の橋渡しをし、基板の回路は電気信号が通る「道路」の役割があります。つまり機構部品は、言わば「電気の交通整理役」と言えます。

皆さんが日々使っているあらゆる機械(電機製品)は、この三つの電子部品が揃わないと機能しません。 例えば、掃除機のスイッチをオフにしても止まらずに動き続けたら困りますよね? オン状態では電気を通し、オフでは電気を通さなくする。この当たり前のような機能が動作するのは、電子部品・半導体の持つ特性が役割を果たしているからと言えます。

電子部品はどのようにして発明されたのか?

さて、そんな電子部品はどのようにして発明されたのでしょうか?
次にスポットを当てるのは上記で述べた内の「能動部品」にあたるトランジスタのご先祖様、真空管です。

真空管の成り立ちを遡ると白熱電球を発明した皆様ご存じの発明家・エジソンにまで行き着くのですが、 実はあのエジソンが見逃していた部分に着目して発明されたのがフレミングの「真空管(二極管)」です。

白熱電球を使い続けると黒い煤が電球内部に付着するという自らの発明品の問題解決に取り組んでいたエジソンですが、その過程で「フィラメント(熱電子を放出する細い線)に触れていない金属板に何故か電流が流れる」という現象に気付きます。 しかし、エジソンはその理屈について説明できるほどさらに考察を深めることはありませんでした。 一番の目的である白熱電球の改良には関係の無いことと考えてしまったのですね。 この現象は「エジソン効果」として、何故かは分からないが起こるものとされてきました。 そこに興味を持ったのがこれまたエジソンの会社に居た技術担当、「フレミングの法則」で知られる ジョン・フレミングです。

白熱電球中の電極と金属板の向きによって電流の流れが変わるという事が分かったフレミングは、当時顧問として在籍していた会社で取り組んでいた「弱い電気信号(高周波信号)を直流に変えて電信信号の記録を残したい(検波機能)」という課題をこの「エジソン効果」を応用して見事解決します。

真空のガラス管の中に電極(金属板)となるプレートを2枚配置し、電流の流れを一方向にすることに成功したのです。ちなみにこれは後に「交流直流変換装置」として特許が取得されています。
この時フレミングが考案した二極管という真空管のはたらきは、今で言う整流器(ダイオード)に相当するものですが、後により高度に電気の流れを制御すべく、第三の電極(グリッド)を入れた、三極管という進化した真空管が現れます。

並行して電気の世界だけで無く物理学の世界でも科学の発展は進み、電気・電子の性質や真空管の原理が徐々に解明され応用されていきました。
真空管は電子部品の基本となる増幅、検波、整流、発振、変調という機能を実現していき、現代の電子部品・半導体に近づく大きな礎となっていったのです。

このように、その時代に不便に感じていたことや課題をひとつずつ解決して改良していった結果、今日の私たちの生活を支える様々な便利な機械が当たり前のように動いています。
しかし、その機械の中の電子部品ひとつにも、偉大な発明者の苦労と発見のドラマが隠されているのですね...